ピアノでアルペジオ(arpeggio)とは?意外と知らなかったアルペジオ記号について、弾き方のコツも解説!
=============
はじめに
=============
アルペジオ(arpeggio)とはもともとイタリア語で、「分散和音」の一種を指します。
分散和音というのは、その字のごとく「分散している和音」のことで、
同時にジャーンと弾くのではなく和音をバラして弾きます。
アルペジオとはなんなのか、どうやって弾いたらいいのかを今回は考えていきたいと思います。
=============
上行または下行する音形
=============
音が順に上行する(または下行する)音形を表していることを「アルペジオ」と言います。
ーーーーーーーーーーーーー
語源
ーーーーーーーーーーーーー
語源は、イタリア語の「ハープ(arpa)を演奏する」という意味の「arpeggiare」です。
イタリア語でも、英語でも綴りは同じです(アルペッジョ(arpeggio))。
ーーーーーーーーーーーーー
アルペジオ記号
ーーーーーーーーーーーーー
楽譜で和音の音符の左横に波を打ったような記号がついていることがあります。
これを「アルペジオ記号」と言って音を分散させて上行させて弾きます。
※矢印が下向きについている場合は下行させて弾きます。
ーーーーーーーーーーーーー
ただの分散和音という広い意味もある
ーーーーーーーーーーーーー
アルペジオは、元々は下から上へ、もしくは上から下へ順次演奏していくことを表す言葉ですが、
しばしばそれ以外の分散和音と同義でも使われることがあります。
楽譜で音符が上や下に波打って規則的に並ぶような順に演奏する方法は、
厳密にいうとアルペジオには含まれませんが、
一般的にこのような和音を分解したような音の配列についてもアルペジオと呼ぶことが多いです。
ギターの奏法でこのような弾き方をアルペジオ奏法と呼び、
ピアノでもしばしばこのような言葉を使われたのが理由だと考えられています。
どちらの意味を指すのかに注意しましょう。
一般的に、クラシック音楽ではアルペジオ記号のことを指し、
ポップスでは広義の分散和音のことを指すことが多いと感じます。
ただ日本では、クラシック音楽でもある程度の速さで上下行する音形について
アルペジオという場合もあり、文脈から判断する必要があります。
=============
綺麗に弾くコツ
=============
まず、アルペジオに初めて挑戦する方は、以下のような手順で練習してみてはいかがでしょうか。
①最初に手や腕全体の力を抜いて、やわらかく柔軟にすることが大切です。どちらかというと機械的な配列になりがちな、アルペジオを規則正しく鳴らすには、手や腕を柔らかく動かしていくことが大切です。
②指番号を正確に決めておきましょう。
③指番号が決まったら、まずは何度か和音で「ジャーン」と鳴らしてみて、音の響きを覚えます。
④次に音をずらして滑らかに波打つように弾きます。ゆっくりで構いません。
⑤それができるようになったら前に弾いた音を押し続けたまま、次の音に移ります。それを繰り返して最後の音まで進めます。最後の音を弾いた時は全ての音がなっている状態となります。
⑥だんだんテンポを早くしていきます。そして最初に和音で「ジャーン」と鳴らした音の響きに近く「ジャラーン」と聞こえるくらいの速さまで弾けるようになったら完成です。
一つ一つの音が均等に素早く鳴ると綺麗に響きます。もし濁って聞こえる場合は、
①〜⑥を丁寧に練習してみてください。
広義の分散和音の意味でのアルペジオの弾き方のコツはまた追って解説していこうと思います。
=============
最後に
=============
今回は「アルペジオ」とは何かということと、綺麗に弾くコツを考えていきました。
この奏法をマスターできるようになると、弾ける曲も増えてきます。
最初は指の動かし方をマスターすることが大切です。
できてきたらいろんな曲に挑戦していくと良いでしょう!
特にバラード曲などではよく用いられます。
和音を分散せるととてもムーディに聞こえるからです。
音の響きの違いを楽しみながら練習して慣れていきましょう!
0コメント